【導入事例】グローバルブランド、Salesforceの「メール-to-ケース」に潜むセキュリティギャップを解消

あるグローバル企業が、メールセキュリティをすり抜け、「メール・トゥ・ケース」機能を通じてSalesforceに侵入する悪意のある添付ファイルやURLを発見した際、同社は重大な選択を迫られました。それは…

概 要

あるグローバルブランド企業は、自社のメールセキュリティ防御をすり抜け、Salesforce内に悪意のある添付ファイルやURLが侵入していることに気づきました。同社は困難な選択を迫られました。顧客との重要なコミュニケーションワークフローを維持するべきか、それとも危険なセキュリティギャップを塞ぐべきか――。

複数の大陸にまたがる複雑なサプライチェーンやパートナー関係を管理するグローバルシステムにおいて、安全でありながらもアクセスしやすいコミュニケーションチャネルを維持することは、ビジネスの存続に関わる極めて重要な課題です。同社は、社内のサービスリクエストや社外の顧客とのやり取りを処理するため、複数のビジネスユニットで複数のSalesforceインスタンスを運用していました。

「WithSecure Cloud Protection for Salesforce」を導入したことで、同社は必要としていた可視性と制御性を獲得。顧客との重要なコミュニケーションチャネルを妨げることなく、Eメール-to-ケース(メールからケースへの自動変換機能)を通じてアップロードされるファイルやリンクの安全性を確保することに成功しました。

課題:メール-to-ケースのセキュリティギャップ

Salesforceは同社の日常業務において中心的な役割を果たしており、社内のチケット管理やサービスリクエストを支えるだけでなく、世界中のステークホルダーとの重要なタッチポイントとしても機能していました。

しかし、この幅広い接続性が予期せぬリスクを生み出していました。外部ユーザーから送信されたメール(添付ファイルやURLが含まれることが多い)は、自動的にSalesforceの「ケース」へと変換されます。標準的なメールゲートウェイとは異なり、SalesforceのEメール-to-ケースの仕組みは、既存のメールセキュリティフィルターを迂回してしまっていたのです。

その結果、悪意のあるリンクや添付ファイルが定期的にSalesforce内のユーザーに届いてしまい、資格情報を狙うフィッシング詐欺の試みや、マルウェア感染の潜在的リスクを含むセキュリティインシデントが発生していました。サイバーセキュリティチームは、すでにユーザーの元に届いてしまった脅威に対して後手後手に対応せざるを得ず、データの安全性とビジネスの継続性の両方が脅かされる状況にありました。

同社の担当者は次のように振り返ります。「メール自体には強力な保護を施していましたが、Email-to-Caseはそのパイプラインに含まれていませんでした。Salesforceは単体では(一般的なメールセキュリティと)同様の方法で脅威をスキャンしたり検知したりはしてくれません。しかし、顧客サポートのためにこの機能に依存しているため、機能をオフにするという選択肢はありませんでした」

チームは、外部とのコミュニケーションワークフローを維持しながら、Salesforceに流入するすべてのファイルとURLの安全性を確保する方法を必要としていました。

解決策:既存のワークフローに馴染む「プラットフォーム内」保護

複数のベンダーを比較検討した結果、同社はSalesforce環境のセキュリティを強化するために「WithSecure Cloud Protection for Salesforce」を選定しました。

このソリューションはSalesforceのネイティブパッケージとして導入されたため、追加のインフラ構築や複雑なセットアップは一切不要でした。インストール後、Email-to-Caseのワークフローから流入するものも含め、すべてのファイルとURLをユーザーがアクセスする前にリアルタイムで自動的にインターセプトし、スキャンします。不審なコンテンツは自動的に隔離され、安全なファイルだけが遅延なく処理されます。

インタビューに応じた担当者は以下のように述べています。「導入は非常にスムーズで明快でした。追加のインフラを必要とせず、既存のSalesforceのセットアップにそのまま適合しました。導入後すぐに、環境全体のリスクが低減し、可視性が向上したことを実感できました」

成果:測定可能なセキュリティの向上と製品の革新

このパートナーシップは、目の前のセキュリティギャップを埋めるだけでなく、共同での製品革新をもたらしました。Cloud Protection for Salesforceの初期導入企業の1社として、同社はWithSecureと緊密に連携し、自社の環境で観測された新たな脅威(QRコードを悪用したフィッシングの試みなど)の情報を共有しました。

この連携を通じて、WithSecureは自社の防御エンジンに「QRコードスキャン機能」を迅速に組み込むことができ、現在ではすべての顧客がこの機能の恩恵を受けています。

担当者は次のように語ります。「メールを通じてQRコードを用いた攻撃が増加しているのを目にしていました。私たちが発見した情報を共有したところ、WithSecureは迅速に製品へQRコード検知機能を実装してくれました。フィードバックに対する柔軟な姿勢と迅速な対応は、私たちのセキュリティだけでなく、彼らの製品のセキュリティをも確実に強化しました」

今後に向けて:共同責任の上に築かれたパートナーシップ

AIや自動化の活用が拡大する中、同社はSalesforce環境の安全性を維持するため、今後もSalesforceおよびWithSecureと緊密な連携を続けていきます。

担当者は最後にこう締めくくりました。「このようなパートナーシップは、選択肢ではなく『必須』のものです。SalesforceにおけるAIや自動化の活用を拡大していく中で、新たな脅威とともに進化する専用のセキュリティがあることは、安心してイノベーションを推進する自信を与えてくれます。それぞれが強みに集中するという『責任共有』こそが、私たちのような環境の安全を守り続ける鍵なのです」